「尚ちゃんは嫌かもしれないけど、あいつが立ち直れるチャンスかもしれないから、俺は応援したい。少しでも気持ちがあるなら、応えてやって?あいつのトラウマを一緒に乗り越えてやってよ」


「ちょっと洸、喋りすぎ。遼ちゃん愛強すぎるし、そんなに遼ちゃんが好きなら、私と別れる?」


「千里…それだけはやめてよ。冗談に聞こえない」




矢吹くんと千里がイチャイチャしだしたので、走りながら一人で朔のことを考える。


朔が立ち直るチャンスを、私が支えるの?



そんな烏滸(おこ)がましいこと、私にできるんだろうか。



朔と出会ってから日も浅いのに。