「じゃあそれも一緒に乗り越えてくれる?もうお姉さんから嫌がらせされることはない。何とか納得してもらえた。俺が誰と付き合うかなんて、俺が好きに選んだって良いだろ?」





しばらく沈黙してしまった。朔の気持ちが嬉しくて。



考えているだけじゃ分からない。言わなきゃ、伝わらない。


本当にそうだった。朔の気持ちも、今聞いて初めて知ったことだらけ。




私も同じ。言わなきゃ、朔に伝えられない。待ってるだけじゃ、進まない。



沈黙の間、朔が私の手に自分の手を重ねてくれた。


暖かくて、心までじんわりと暖かくなる。