「遼太郎、亜季ちゃんのこと本当に大好きだったからさ。それを必死に伝えたら、気持ちが大きすぎてうるさいってさ。もう分かったから何も言わなくて良いって、お姉さんに怒られてた」


「そっか。向井さんには、分かってもらえて良かったね。きっと妹を捨てられた気がして、嫌だったんだよね。朔くんも、苦しみ方を間違えたのかな」





矢吹くんから実況中継並みの速さで朔の話を聞けて、安心したと同時に私も心を閉ざしてられないなと思った。