みづきから借りたタオルを頭に被って、朔の隣を歩く。


びしょ濡れで帰るの、恥ずかしいし。





朔との間に会話はなく、ローファーが地面に擦れる音だけが聞こえて、二人の距離にも空間ができている。


何を話そうとも考えず、ただ私の家まで付いてきてくれる朔。



千里に早まるなと言われたけど、水をかけられたのがみんなにバレた時から、私の中に答えはあって冷静だった。