「私は迷惑をかけるために、朔くんと付き合ってるわけじゃない」




目を見て言えなかったけど、朔の表情は想像がつく。今こういうことを言ったら、空気が悪くなるのは当たり前。


でも、思わず言ってしまった。



いじめられてるから助けてって、一言伝えられたら可愛いんだろうけど、私にはそんな可愛さがない。




「まずはできるところまで、自分で解決したかったの。水をかけられたぐらいで、怯んだりしない」




あぁ、また可愛くないことを言った。


自分で墓穴を深くしている。どんどん朔から離れていこうとしている。