矢吹くんになら、すんなり言えるのかも。



そんな矢吹くんは、〝誰かタオル持ってないか、聞いてくる〟と玄関に向かって行ってしまって、朔と二人に。



去り際に頭に手を置いてくれて、少し混乱した気持ちが落ち着いたけど、朔にどう話そう。





「茅柴」


「言いたくない」


「何で」


「何でも。自分で、どうにかできる」


「言いたくなくても、洸から聞いたから」


「…大丈夫」


「大丈夫じゃないだろ?これは俺の責任でもあるんだから、茅柴が背負うことない」