「今日はバイトないから」


「そうなんだ」


「茅柴…。俺のこと、ちゃんと見てる?」


「え?」


「最近、洸に懐いてる気がして嫌なんだけど」


「別に懐いてなんか…、っ」





大きい教室で椅子を密着させて、やけに距離が近いと思ったら、急に朔が私にキスをしてきた。


久しぶりな気がする。



温かくて柔らかくて、時々唇を甘噛みされるとお腹がキュッとなった。



体がビクッと震えて朔の胸を押すと、素直に離れていく。