「なぁ茅柴。ちょっと話があんだけど」


「話?…何」


「俺、しつこい?」





元々朔に引っ付く私ではなかったから、避けているのがバレないと思っていたけど、少し意識して避けすぎたかもしれない。




「何か最近、やけに冷たい気がして。それか、バイト行きすぎて拗ねてる?」


「バイトはどんどん行ってくれて良いよ」


「だからー…。尚ちゃんは冷たいねー」





バレたのかバレてないのか分からないけど、誰も居ない放課後の教室で二人、西日に照らされながらいつもみたいに私が冷たくあしらった。



朔もいつもみたいに、私に迫って反応を楽しんでいる。