でも次の日、みづきと帰ろうと下履を取りかけて、嫌な予感がして靴を覗くと、画鋲がまた入っていた。


ため息を吐くと、みづきが食いつく。




「幸せのため息?それなら私にも分けて…って、何それ?嫌がらせ?」


「うーん…。実は昨日もなんだよね」


「え、先生に言った方が良いんじゃない?」


「言わないよ。言う必要ないし」




もし本当に朔が原因だったら…。


先生に言ったことで仮に大袈裟な出来事になったとして、被害者が私だと分かったら、朔は自分のせいだと思い込むかもしれない。




それが嫌だから、言わなかった。


自分で対処できる。