「先生の貸してやるから」


「いえ、結構です」





先生の良い提案もさらっとかわして、〝見せて〟と体をくっつけてくる朔。


先生の大きなため息が聞こえる中、授業が再開して先生が文章の意味を説明し始めた。




当然意味の分からないことなので、私はまだ四コマ漫画を読んでいる。





「茅柴、見せてよ」


「真剣に授業受けるんなら、教科書持ってきたら良いのに」


「忘れてきたら、茅柴が見せてくれるだろ?近くで喋れるから良いじゃん」


「だからいつも忘れてくるの?成績下がるよ」