携帯を取り出して、〝迷子になった子が居るから、センターに預けてくる〟と朔にメッセージを送って、男の手を引いた。





「お姉さんと一緒に、ママとパパを探そう。助けてくれる人が居るから、そこまで歩こうか」


「…歩けない」



「えー…。じゃあ、抱っこしても良い?」





涙目で頷く男の子を恐る恐る抱っこして、不審者に間違われないか不安になりながら、センターを探す。



この遊園地は初めて来るから、迷子センターとやらがどこにあるのか、知らない。


私も迷子になりそう。朔を待ってから一緒に行ったほうが良かったな。