「これ怖い!楽しかったけど、最後の人、私の足掴んでたよね!?」


「暗いから見えねぇよ(笑)」





テンションが上がって、朔にも饒舌に話しかけてしまった。


こんなに捲し立てて話すことはなかったから、少し引かれた気がするけど、楽しかったから気にしない。





「楽しかった?」


「うん、どっちも楽しかった。怖かったけどね」


「ホラーの本と、どっちが怖い?」


「間違いなくホラー本だね」






〝食い気味に怖がるじゃん〟と、朔も楽しそうに声に出して笑ってくれている。