「おーい、朔くん?」 「何?キスしたいの?好きになってくれた?」 「違うよ。キスしたくないし、まだ好きになってない」 「まだ?もう一週間経っちゃうよ」 「まだ好きになってないから、好きになれそうなデートプランがあるんだけど」 少々強引だったかもしれないけど、朔の前にチケットを二枚見せる。 寝起きの声で怠そうに話していたのに、ガバッと体を起こすと、私の手からチケットを取った。