朔の息が首にかかって、くすぐったい。 体を捩(よじ)らせると、舌が首を伝っていき、その感触に無意識に声が出た。 「やぁっ…、朔、くん」 朔と初めて心が通じ合えた瞬間。 頭痛なんてなかったみたいに消えて、首と鎖骨に一つずつ華が咲いた。 これが何を意味しているのかは分からなかったけど、いつも固く着ているカッターシャツが少しはだけていて、それが何だか嬉しかった。