ふんと鼻を鳴らし、テーブルの上にグラスを置くと、ジッと私を見つめた。
「まるであなたみたい」
再び来た晴美さんの差し出す端末でカード決済を済ませた彼女は立ち上がる。
「ありがとうございました」
テーブルの上に置いたグラスを手に取った彼女は、そのまま店の奥へ向けてグラスを投げた。
ガチャーンとグラスが割れた音が店内に響く。
「あ、手が滑っちゃった」
唖然とする晴美さんに紙袋を差し出し、にっこりと笑みを浮かべる。
「捨てておいてくださる?」
うっかりや間違いじゃない。彼女は故意に放り投げた。
悪意が私に向かうだけならまだしも、宝物のように大事なこの店の、職人さんが丹精込めて作ったグラスなのに酷過ぎる。
私は大きく息を吸って、ギュッと拳に力を入れた。
大切なものを守るために戦わなければ。これからも大空と翔真を守っていかなきゃいけないんだもの。
「待ってください」
出て行こうとする彼女の背中を止めた。
「まるであなたみたい」
再び来た晴美さんの差し出す端末でカード決済を済ませた彼女は立ち上がる。
「ありがとうございました」
テーブルの上に置いたグラスを手に取った彼女は、そのまま店の奥へ向けてグラスを投げた。
ガチャーンとグラスが割れた音が店内に響く。
「あ、手が滑っちゃった」
唖然とする晴美さんに紙袋を差し出し、にっこりと笑みを浮かべる。
「捨てておいてくださる?」
うっかりや間違いじゃない。彼女は故意に放り投げた。
悪意が私に向かうだけならまだしも、宝物のように大事なこの店の、職人さんが丹精込めて作ったグラスなのに酷過ぎる。
私は大きく息を吸って、ギュッと拳に力を入れた。
大切なものを守るために戦わなければ。これからも大空と翔真を守っていかなきゃいけないんだもの。
「待ってください」
出て行こうとする彼女の背中を止めた。