大学の寮に入って以来、一度も実家に帰っていない私を。しかも妊婦の私を、義父が受け入れてくれるとは思えなかったが、それでも一度は頼ろうと思った。
『ずっと顔も見せなかった恩知らずが、なにしに来た! お前のような娘はいらん! 二度と敷居を跨ぐな!』
たまたま母はおらず、激怒する義父に玄関先で追い返された。
結局、母に妊娠を報告できないまま、悪阻も日に日に酷くなるばかり。無理のし過ぎで起き上がる元気もなく流す涙も枯れ果てて、死んだようにベッドで横になってところに祖母が心配して訪ねてくれた。
玄関まで行く力もなく、這うようにベッドを下りたとき、合い鍵で入ってきた祖母が『茉莉!』と駆け寄ってきて、そのまま病院に入院。
泣きじゃくって妊娠を報告する私を祖母は『おめでとう。もう心配ないからね』と抱きしめてくれた。祖父も『色んな生き方がある時代なんだから』と笑って、シングルマザーになった私を受け入れてくれたのである。
『ずっと顔も見せなかった恩知らずが、なにしに来た! お前のような娘はいらん! 二度と敷居を跨ぐな!』
たまたま母はおらず、激怒する義父に玄関先で追い返された。
結局、母に妊娠を報告できないまま、悪阻も日に日に酷くなるばかり。無理のし過ぎで起き上がる元気もなく流す涙も枯れ果てて、死んだようにベッドで横になってところに祖母が心配して訪ねてくれた。
玄関まで行く力もなく、這うようにベッドを下りたとき、合い鍵で入ってきた祖母が『茉莉!』と駆け寄ってきて、そのまま病院に入院。
泣きじゃくって妊娠を報告する私を祖母は『おめでとう。もう心配ないからね』と抱きしめてくれた。祖父も『色んな生き方がある時代なんだから』と笑って、シングルマザーになった私を受け入れてくれたのである。