入学式が終わって、奇跡的にまた同じクラスになれたかっちゃんの席に行ったら、そこに居たのがゆうれいだった。
「あ…」
かっちゃんの席の前でしゃがんで、机に乗せた腕に、こてんと頬をつけるようにして喋っていたゆうれいが、パッと私の声に反応した。
「ん?」
「ゆうれい」
間近で見たゆうれいのまん丸の目。
ビー玉みたいにキラッて光ってきれいだった。
「ゆうれい?」
かっちゃんよりもちょっとだけ高い声。
聞き返されて、咄嗟に出てしまった自分の言葉に、しまった…と思った。
「いや、なんでも…」
「えーっと、茅野結芽ちゃん、だっけ?」
「うん」
入学式、最初のホームルーム。
恒例の、一人ずつの自己紹介。
私の名前、ちゃんと覚えててくれたんだ。
「なぁに?ゆうれいって」
「いや、だからなんでも…」
「結芽、俺も気になる」
「うっ…」
二人のイケメンにジッと見つめられて、背中が冷や汗ものだった。
入学早々、遠巻きにもかっちゃんとゆうれいを見つめる女子達が既にいっぱい存在していて、
あの瞬間も私まで視線に晒されていたたまれなかったことをよく憶えている。
「あ…」
かっちゃんの席の前でしゃがんで、机に乗せた腕に、こてんと頬をつけるようにして喋っていたゆうれいが、パッと私の声に反応した。
「ん?」
「ゆうれい」
間近で見たゆうれいのまん丸の目。
ビー玉みたいにキラッて光ってきれいだった。
「ゆうれい?」
かっちゃんよりもちょっとだけ高い声。
聞き返されて、咄嗟に出てしまった自分の言葉に、しまった…と思った。
「いや、なんでも…」
「えーっと、茅野結芽ちゃん、だっけ?」
「うん」
入学式、最初のホームルーム。
恒例の、一人ずつの自己紹介。
私の名前、ちゃんと覚えててくれたんだ。
「なぁに?ゆうれいって」
「いや、だからなんでも…」
「結芽、俺も気になる」
「うっ…」
二人のイケメンにジッと見つめられて、背中が冷や汗ものだった。
入学早々、遠巻きにもかっちゃんとゆうれいを見つめる女子達が既にいっぱい存在していて、
あの瞬間も私まで視線に晒されていたたまれなかったことをよく憶えている。