「結芽珍しいな」
バスを降りて、ちょっとだけ小高い坂道を登った先に、私が通っている高校がある。
後ろから名前を呼ばれて振り返ったら、思った通り、“ゆうれい”が私に、ニッてハニかんで、実際の高校二年生よりも幼く感じさせる八重歯を覗かせている。
「通勤ラッシュだからねー」
「大変だねぇ、バス組は」
「ほんとに思ってる?」
「思ってるよ?」
ゆうれいが私とおんなじ高さの視線で、ちょっとだけ首を傾げて笑った。
私は164センチ。
女子にしては身長が高いほうで、
私よりも数センチだけ大きいゆうれいは、男子にしては小さい。
169センチの身長を、「1センチなら許されるでしょ?」ってハニかんで、170センチだって言い張っている。
ゆうれいと視線を合わせたら、金色にしている髪の毛が太陽でキラッて光ってちょっと眩しかった。
バスを降りて、ちょっとだけ小高い坂道を登った先に、私が通っている高校がある。
後ろから名前を呼ばれて振り返ったら、思った通り、“ゆうれい”が私に、ニッてハニかんで、実際の高校二年生よりも幼く感じさせる八重歯を覗かせている。
「通勤ラッシュだからねー」
「大変だねぇ、バス組は」
「ほんとに思ってる?」
「思ってるよ?」
ゆうれいが私とおんなじ高さの視線で、ちょっとだけ首を傾げて笑った。
私は164センチ。
女子にしては身長が高いほうで、
私よりも数センチだけ大きいゆうれいは、男子にしては小さい。
169センチの身長を、「1センチなら許されるでしょ?」ってハニかんで、170センチだって言い張っている。
ゆうれいと視線を合わせたら、金色にしている髪の毛が太陽でキラッて光ってちょっと眩しかった。