「なにやってんだよっ!」
「なんでそんなに怒るの。別に足もついてたじゃん」
「危ないだろ!?」
「過保護」
「本気で怒るよ?」
「怒ってるじゃん…」
「ゆめ!お願いだからやめて」
「なんで」
「心臓止まるかと思った」
「大袈裟だなぁ」
「お願いだから、やめて」
「…分かったよ、ごめん」
「なんでだよ…」
「………むしゃくしゃしたから」
「はぁ?」
「悔しかったから。全部全部波に流されて、ぜーんぶ消えちゃえって思ったの!そんなことできないことくらい分かってるよ?でもかっちゃんがこころちゃんと出会っちゃったことも、私がかっちゃんを好きなことも全部消えちゃえばいいのにって思ったの」
ゆいれいの香りが近くなった。
しゃがんだままギュッて抱きしめられてるから。
海から上がったときに二人して砂浜に倒れ込んだから、腕や足についた砂粒でザリってした。
ゆうれいもずぶ濡れなのに、体温があったかい。
立っててもしゃがんでても私とおんなじくらいのゆうれいの心臓が近くて、
かすかにトクン、トクンって鼓動を感じた。
「なんでそんなに怒るの。別に足もついてたじゃん」
「危ないだろ!?」
「過保護」
「本気で怒るよ?」
「怒ってるじゃん…」
「ゆめ!お願いだからやめて」
「なんで」
「心臓止まるかと思った」
「大袈裟だなぁ」
「お願いだから、やめて」
「…分かったよ、ごめん」
「なんでだよ…」
「………むしゃくしゃしたから」
「はぁ?」
「悔しかったから。全部全部波に流されて、ぜーんぶ消えちゃえって思ったの!そんなことできないことくらい分かってるよ?でもかっちゃんがこころちゃんと出会っちゃったことも、私がかっちゃんを好きなことも全部消えちゃえばいいのにって思ったの」
ゆいれいの香りが近くなった。
しゃがんだままギュッて抱きしめられてるから。
海から上がったときに二人して砂浜に倒れ込んだから、腕や足についた砂粒でザリってした。
ゆうれいもずぶ濡れなのに、体温があったかい。
立っててもしゃがんでても私とおんなじくらいのゆうれいの心臓が近くて、
かすかにトクン、トクンって鼓動を感じた。