その後も大勢人が来たが、私の記憶もあいまいで状態が良くないので帰ってもらった。

 翌日以降も結局会社の人が何人も会いに来た。

 だが、記憶がぼんやりして母以外の人がわからなかった。自分の名前も川村さんとか凛花と呼ばれていることに気づいて、そういう名前なんだと思ったくらいだった。

 シャワーを浴びるのが難しいので看護師が清拭に来てくれた。

「あら、こんなところに手術痕があるのね。痛みはない?」

 そう言われた瞬間、自分の身体を見て驚いた。

 何この傷。嫌だ、見たくない!

 声を上げ、ショックでカタカタと震えだした私に看護師はびっくりして医師を呼んだ。

 医師は私に注射をした。また夢に入った。