そういって私を抱き寄せ、顔を見ないようにして頭にキスをする。

 私は彼の身体に手をまわしつぶやいた。

「信也さん、好き……」

「おまえなあ、こんなところでとかさっきは言っておきながら、煽ってどうする?俺はどうしたらいいんだよ。高校生じゃあるまいし、こんなところで恥ずかしいことなんてさすがにできないぞ」

「……」

「りーんか?どうした?」

「信也さんの私の秘密を問い詰めないところや無理強いしないと言ってくれたその気持ちが嬉しい……。私も約束します。どんな秘密が信也さんにあっても信也さんから離れない」