普通の学校とは違い、初等部から成績が順位で出された。

そのせいで、私より成績が下である橙華は馬鹿にされていった。

もちろん私だって例外じゃなく、1位でも橙華に負ければ叩かれ、食事を抜かれ、罵倒される。

でも、橙華は私の倍はされていた。

そのせいで、橙華は人を信用しなくなり、不登校になってしまった。

私にとっては、大事な妹。

いつから道を違えてしまったんだろう。


───ガチャ。

……え?



「ただいま」



ふつふつと怒りが湧き上がっている中、扉が開き、父親と母親が入ってきた。



「お父様、お母様、おかえりなさい。早かったですね、今日は遅いと聞いていたので」



スーツ姿の父親の横には、母親がニコニコと笑い立っている。



「ああ、今日は早く終わってな。……橙華はまた学校に行ってないのか」

「……」