すると、その時。 「まーまー、そこらへんにしといたらどうですか。白雪の前ですよ」 聞き慣れた声が聞こえたかと思うと、琥珀くんが破壊したドアから東郷さんが姿を現した。 はっと我に返ったように、黒堂の髪を掴んだ琥珀くんの手の動きが止まる。 黒堂はすでに意識を失っていた。 「ずいぶん派手に暴れたみたいですね。まぁ、後のことは俺に任せて。こうなったのは俺のせいでもあるんで」