ベッドの上でぐったりしていると、猛烈な疲労感と睡魔が襲ってきた。


意識がくらくらとしてきた時。

私の頬にキスを落とす琥珀くんの影が見えた。そして。


「――好きだよ、莉羽ちゃん」


乱れた前髪を優しく整えながら、囁くような声が聞こえたような気がしたけれど。


夢、だよね……。

だってまさか、琥珀くんが私のことを好きだなんて……。


もう琥珀くんのこと以外、なにも考えられないや……。


そこでぷつりと意識が途切れ、完全な闇に包まれた。



琥珀くんの気持ちを知るのは、もう少し先の話。




――――番外編End