そして私は話を聞きながら、あることに気づいた。


「楪琥珀は架空の人っていうことですよね?」

「ああ、そうだよ」

「じゃあ、琥珀くんの本当の名前はなんて言うんですか?」


すると琥珀くんは、いたずらが見つかったように微笑んだ。

そして私にキスをしながら。


「俺の本当の名前は――」





――――End