琥珀くんの言葉が胸に届いたその途端、感情が決壊した。

ぽろぽろと、再び涙がこぼれて頬を伝う。


「……ふ、うっ……」


ねえ、琥珀くん。

答えなんて最初からひとつしかないんだよ。

だって私だってこんなにも貴方のことを愛しているから。


「もちろんです……っ」


涙の狭間にそう答えれば、いきなり琥珀くんが私を押し倒した。

私に覆いかぶさってくる琥珀くんは、空に浮かぶ月さえも及ばないほど美しくて艶やかで。


「もう絶対離さないから」


そんな甘い誓いと共に、とろけるようなキスが降ってきた。


キスに応えながら、私は込み上げてくる涙と共に胸の中も想いを口にする。


「私もです……っ。絶対に貴方を離しません」


すると琥珀くんは笑った。

持て余す感情をどうしたらいいかわからないというように困ったふうに眉を下げ、顔をくしゃりとさせて。

琥珀くんの笑顔を、私は初めて目にしたような気がした。