そして身体を起こし――思わず息を呑んだ。

乱れた前髪の隙間から覗く琥珀くんの深い瞳と、私のそれとがぶつかったから。


彼のオーラに吞み込まれそうになる。

心のすべてを暴かれそうになる。


「だ、め……これ以上は……」


私は目を伏せ、なぞった平仮名を不器用にぶつける。


……ああ、泣きそう。

これを言ったら、もう私と琥珀くんを繋ぐものは、本当に切れてしまう。

でも、言わなきゃ。


「仕事なら、もう触れてくれなくて大丈夫ですから……っ」

「え?」