そして人の少ない壁際に寄り、壁の花になる。 お腹も空いているけれど、高級なビュッフェに手を出せる勇気はない。 ぼんやり、会場の中を見つめる。 やっぱり、どうしても場違い感が否めない。 数か月前までの私は、小さなおんぼろ小屋で身を小さくして生きていた身。 こんな煌びやかな世界は私とは無縁のはずだったのに、不思議な感じ……。