「やあ、久しぶりだな、太陽。そちらのお嬢さんは?」
叔父さんの視線が私に移り、私は慌ててお辞儀をする。
「初めまして。白雪莉羽です」
「叔父さん、彼女が俺の婚約者だよ」
あくまでふりではあるけれど、改めてそう紹介されると、背筋がぴんと伸びてしまう。
「おお、君が? 太陽からよく話は聞いてるよ」
「え?」
「可愛い幼なじみがいるんだってね。君みたいな綺麗でしっかりした子が婚約者だなんて、太陽、よくやったじゃないか」
「やめてよ、叔父さん」
ふたりのやりとりに私は置いてきぼり。
っていうか、私の話なんてしてたの……?