後ろの扉から拍手が聞こえた。


振り向くと背の高い男の子が。




「足立くん!!」

クラスの女子がそう呼んだ彼が教室に入ってきた。



「悠〜!まさかそんな熱烈な告白が聞けるなんて♡」


「彗(けい)、何しにきたん」

「廊下までお前の声響いててうるさいなぁと思って止めにきた♪」


「あぁ…」


いつもは桜ちゃんや加藤くんと弾丸で言い合うのに、すんなり黙っちゃった鈴原くん。

鈴原くんを黙らせるこの人は一体…



「君が日和ちゃん?」


“足立くん″と言う彼がこちらを見た。


「はっはい」

この人、どこかで見たことある。


モデルさんのような人。


モデル…
あっ!この前の体育で見た人だ!!
鈴原くんと同じクラスの…



「悠の彼女さんね♪また会いにくるね〜」

そう言って手をひらひらさせて鈴原くんを連れていく。


「じゃあ悠はもらってくから」


「日和、昼休みな」



鈴原くんと足立くんが去っていった教室はまたまた静まり返る。