何度目だろう。

鈴原くんに抱きしめられると、ドキドキが増して心臓がもたなくなりそうになる。


でも、それと同時に幸せな気持ちでいっぱいになって離れたくなくなる。


あと少しこのままでいたい。




「ほんまにこれ以上可愛い事言わんといて」

「え?可愛い事なんて言ってないよ!」

そう言いながら顔を上げた。



「俺、これ以上我慢は辛いんやけど」

私の頬を触りながら私を見つめる鈴原くん。



ドキンッ!!!


今まで以上の鼓動が私を襲う。






恥ずかしいのに、ドキドキしてヤバイのに
目が離せない。





鈴原くんの目に吸い込まれそうになる。





「日和、キス…していい?」



ドキンドキン


心臓がうるさい。





「えっでも、ここ道だし人が来たら…‼︎」


「今誰もおらへんよ」



うぅ〜〜…‼︎



もし、誰か来たらどうしよう。

恥ずかしくてどうにかなってしまいそう。



「キスは嫌じゃないん?」


まっすぐな鈴原くんの目にさらにドキドキは増していく。




「うん…」

カーッと顔が赤くなるのが自分でわかった。
自分で何言ってるんだろうって思うけど、でもキスしたいんだもん。


好きなんだもん。



【付き合っているフリ】だけど、それでも…




「可愛すぎ」



鈴原くんの顔が近づく。