「わー!やっと取れましたよ!!」

「日和、喜び過ぎ」



欲しかったぬいぐるみがやっと取れた。



「このゲームも面白そうですね」

「やってみよっか」


私が興味をもつものに全部付き合ってくれる足立くん。




気付けばあっという間に夕方だった。




「このぬいぐるみ、部屋に飾ろっと」

「だいぶ費やしたね」


そして家まで送ってくれた。




「今日は急に付き合わせてごめんな。ありがとう」


「どうして謝るんですか!?私…すごく楽しかったです!!」


それに


「謝らなきゃいけないのは私の方です」



「私の為にこうして楽しい時間を作ってくれましたよね?」


「俺が日和とデートしたかっただけだよ」


ほら、またそうやって優しくする。


そして私はあなたの優しさをわかってて甘えてしまう。

本当にズルすぎる私。




「どれだけお礼を言っても足りませんが、ほんとにありがとうございます」


「俺は日和が笑っててくれたら充分だから」




私はあなたに何が出来るんだろう。



「私に何かできる事はありますか?足立くんにお礼がしたいです」



「何もいらないから」


「それじゃ納得出来ません」


「いらない」


「でも…!!」

「じゃあ…俺を好きになってって言ったら叶えてくれる?」


「えっ……!」



それは……



「無理だろ?だから何もいらない」



私はまたこんな事……




「ごめんなさ…」
「日和!足立くんも!」



タイミング良く!?お母さんが帰ってきた。


「足立くん、今日も日和と一緒にいてくれたの?明日日曜日だし、今日も泊まっていったら?」


「いいんですか?じゃあそうします」



だからなんでやねん!!!




「日和、早く家に入りなさいよー」


気付けば足立くんは先に家に入っていた。




もう家族並みやん!!


わぁー…
私、関西弁が板に付いてきたかもしれない。