足立くんにたくさん迷惑をかけてしまった。


「足立くん、ほんとにごめんなさい」

「日和謝り過ぎ」


どうしてこんなに優しいの。



「日和、ご飯食べるでしょ?」

「えっと…あんまりお腹減ってなくて…」

「何があったの?」


答えられない。。



「日和汗かいたろ?風呂入ってきたら?」

「お風呂?」

「あぁ。おばさん、俺もしよかったら何か食わせてもらってもいいですか?腹減っちゃって」

「ぜひ食べていって!大した物じゃないんだけど」


お母さんはリビングに向かった。


「またあとでな」


足立くん、答えられない私を助けてくれたのかな。

私、もう足立くんに甘えないって決めたところなのに甘えてばかり。


私は差し入れに買ったものを部屋に置いてお風呂へ向かった。





「上がりました」

お風呂から上がってリビングに行くと、足立くんがカレーを食べていた。


「今日カレーなんだ」

「バターチキンカレー、まじうまいよ!」

「お母さんの得意料理だよ」

「おばさん、まじ料理うまいっすよね!」

「やだー!足立くん褒めるの上手!」


足立くんとお母さんのやり取りを見ていると、なんだかお腹が空いてきた。


「お母さん、やっぱり私も食べたい」

「そうこなくっちゃ♪ナンも用意してるのよ」


美味しそうに食べてくれている足立くん。

チラッとこっちを見て

「なに??」

って聞く足立くんの口元にカレーがついてる。



「カレー、ついてるよ」

私は笑ってた。


足立くんがいてくれて本当によかった。


「げっ!早く教えてよ」



カレーを食べて他愛無い話をしていると、気づけば23時を回っていた。


「わっ!足立くん、すごく遅くなってる!!」

「俺は大丈夫だよ。男だし危なくねーし」

「だめよ、心配だわ。そうだ!!」

お母さんが何か閃いたように両手をパンッとたたいた。



「うち泊まっていけば?」


ブーッと漫画のように飲んでいたジュースを吐き出した私。


「それはさすがに迷惑かと…」

「全然迷惑じゃないわよ。日向の服と部屋使ってもらえたら良いし」


「ゴホッゴホッ…お母さん!?」


「たくさん迷惑をかけたし、よかったら泊まっていって?」


「…じゃあ、お言葉に甘えます」



えぇ!!?