体育が終わり着替えて足立くんと教室に戻った。
「おー、足立大丈夫か?」
「全然余裕♪」
「日和もおかえり」
「ただいま」
チラッと鈴原くんを見ると席に座ったまま、窓の外を見ている。
「鈴原、あれから教室戻ってずっとあんな感じ」
そうなんだ。
なんだか少し元気なさそうに見えるのは私だけかな?
「鈴原くん」
私は鈴原くんの元へ向かった。
「なに?」
あれ?
鈴原くん?
「えっと…なんか元気ないかなぁ…って」
「別に普通やで」
「…そっか。ならよかった」
・・・・・・・・・・
えーっと…
「もうすぐお昼ご飯だね」
「うん」
・・・・・・・・・・・・・・・
さっきまで普通だったよね?
どうしたんだろ……
「鈴原くん、やっぱり何かあったかな?私でよかったら聞かせ…」
「なんもないって言ってるやろ!!」
鈴原くんが立ち上がって、私の言葉を遮るように叫んだ。
私は驚いて声が出ない。
「ほっといて」
そう言って教室から出て行った。
クラスメイトが私たちの様子を見てざわついている。
「日和、どうしたの!?」
桜ちゃんがそばに来てくれた。
あんな冷たい鈴原くんの目、見た事ない。
私が何かしちゃったんだ。
「日和…!?」
「桜ちゃん、ごめん。行ってくる!」
このままじゃだめ。
絶対だめ。
理由はわからないけど、本能がそう言ってる気がした。
私は鈴原くんを追いかけた。