気付けば19時をまわっていた。



「そろそろ帰らないと…」

「あらっ!遅くまで引き留めてごめんなさいね。またいつでも遊びに来てね♪」


「はい!ありがとうございます」

「俺、送ってくるわ」



大好きな人のお父さん、お母さんと仲良くなれて嬉し過ぎる。


「お邪魔しました。また遊びに来ます♪」


私は笑顔でお家をあとにした。




「結局、今がやっと2人っきりやな」

「あはは!そうだね」


「無理矢理家に呼んでごめんな?父さんと母さんが会いたいって前から言っててさ」


「無理矢理とかじゃないよ!私すごく嬉しかったよ!!ありがとう」



鈴原くんが立ち止まる。


「鈴原くん?」



白い息が寒さを現している。


だけど


鈴原くんが触れた私の左頬は、そんな寒さを忘れるほど一瞬で熱を帯びる。



「イヤリング、つけてくれてて嬉しい」

「えへへ。宝物だよ」


クリスマスプレゼントに鈴原くんがくれたイヤリング。

私が前に可愛いって言っていた物。
覚えてくれていたのがさらに嬉しい。




「好きやで、日和」


「私も大好きだよ」



今年最初のキスをした。



神様、どうかこれからも


ずっとずっと


鈴原くんのそばにいさせてください。





「…もう一回してほしい…」


「日和、煽んな」


そう言って、さっきより長いキスをしてくれた。