「ごめん…とは言うつもりないから」

「別に謝る事ちゃうやん」


「でもさ」


波音が彗の言葉を聞いた俺の内心を表すかのように、少し大きくなった気がした。


「俺は悠も同じぐらい好きだからな」

「それも知ってる」







「あっ!親友としてだぞ!」

「わかってるわ!なんの焦りやねん!」


お互い顔を見合わせて笑ってた。




「彗は日和を好きになるって思ってたわ」

「エスパーだったんだ」

「そう。お前専属のね」

「バーカ」



良い奴に出会えたなって改めて思った。

でも、彗には絶対言わへんけど。



「まぁ、お前なんか敵でもないしな」

「余裕こいてたら横から奪わせてもらうね♪」

「やれるもんならやってみろ」



波音は気付けば穏やかになっていた。



「よし!ひとまずこの砂浜を走ろっか!青春!」

「無理。1人でやっといて」