あっという間にコンテストの時間。


私たち出演者は手作りの舞台の裏に隠れている。



「では、ただいまより2年1組ミスター&ミスコンテストをはじめます!!」

司会者の女の子がマイクで話しだした。



緊張がすごくて手足が震える。

くじ運が悪く、1番最後の出番になってしまった。



「コンテストのテーマはコスプレです♪出場者の方々は得意な事を1つ披露してくださいね!」


お客さん、どれぐらいいるんだろう。

怖くなってきた。



「それでは、1番の方どうぞ!!」


始まった!!!!



桜ちゃんは私の2人前に出番。
加藤くんは3番目。


怖いよ。


ぎゅっ!!


「日和、むっちゃ可愛いから絶対大丈夫!!いっぱい練習したんやから!楽しもう♡」


手を握ってくれた桜ちゃん。


衣装を着て歩く練習もたくさんした。
全部桜ちゃんが付き合ってくれた。


桜ちゃんのためにも成功させたい!


「…うん!!頑張る!!」

「そうこなくちゃ!!」


もうそろそろ加藤くんの出番。

男子は反対側にいるから舞台に出るまで見れない。
衣装もみんな秘密にしあってるし。



「3番の方、どうぞ!!」


「桜ちゃん!加藤くんの出番だよ!!」

「う、うん!!」

舞台の隅からこっそり覗く。



客席からわーっと声が聞こえる。



「加藤くん、かっこいい!」

「…ほんまに」

桜ちゃん、見惚れてる。


警官のコスプレをしている加藤くん。

すごく似合ってて、すごくかっこいい。


客席の女子たちから歓声が聞こえるほど。


「あとで、みんなで写真撮ろ」

ぼそっと呟く桜ちゃん。


「もちろん!」

2ショット撮ってあげよっと♪