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あっという間に文化祭まで残り1週間。


「前川さん、ミスコンに出場するのに看板や飾り付けまでいいよ」

「やりたいから♪それに安藤さんも出場するでしょ?でも、準備たくさんしてくれてる」

「私は実行委員だし…」

「一緒だよ!みんなですれば早く終わるしね♪」


飾りを作ったり、看板のデザインを考えたり楽しい事だらけ。


「看板に使えそうな板あったよー」

「桜ちゃん、ありがとうー!」

「成田さんもほんとにありがとう」

「なんでよ!みんなでやる事やんか」



ピーンポーンパーンポーン…

「2年1組の安藤ハルカさん、成田桜さん至急職員室へ来てください」

校内放送が流れた。


「え!?なんで呼び出しなん?」

「安田が何か説明したいのかもね!行こっか」

「アイツが来てよなぁー。日和ごめんね!すぐ戻るね!」


ヒラヒラと手を振って桜ちゃんたちを見送った。


気付けば教室には私ひとりだけ。



「お花もう一個作っちゃお」


夢中で飾りを作っていると


「作業は順調ですか?お嬢さん」


上から声が。


パッと顔を上げると

「足立くん!」


「さっき放送で桜たち呼ばれてたね」

「はい。何か用事だと思うんだけど…」

「日和ちゃん、何作ってんの?」

私の手元を覗き込む足立くん。



「扉とかに付ける飾りです。今はお花を作ってて♪」

「そうなんだ。上手だね」

「ほんとですか?嬉しいです♪」


褒めてもらえたー♪


「日和ちゃんも桜もミスコン出るのに準備も手伝ってるんだね」

足立くんもしゃがんで、お花を作ってくれている。


「出るとか関係ないですよ。準備はみんなでするものだし。それに何よりすごく楽しいです!!」


「………」

「足立くん?」

あれ?私、何か変な事言ったかな?


「///…他の奴らも日和ちゃんぐらい前向きだと有り難いんだけど」

「足立くんのクラスは準備進んでますか?」

「手伝わない奴らに悠がキレてる」

「鈴原くんが怒るんですか!?想像できない!!」

「あれぐらいアツくなってる悠見たん初めてかも。日和ちゃんに良いとこ見せたいんちゃう?」


かぁぁぁぁ。。

顔が一気に赤くなるのがわかる。



「ほんと日和ちゃんって純粋過ぎるわ」

そう言って足立くんの右手がのびてきて、私の頬に触れる。


「真っ赤だし!写真撮って悠に送るか!」

「絶対駄目です!!」

ビックリした!
いきなりほっぺ触られたから。
少し鼓動が速くなる。



ぎゃいぎゃい騒いでいると


「なにイチャついてんの?」


扉の方から大好きな声が聞こえた。



「鈴原くん!!」