「今日は悠と帰らないん?」

「うん。しばらく文化祭の準備とかで忙しいみたい」

「そうなんや」

帰る準備中。


桜ちゃんから最近何も聞けてないのがやっぱり気になるんだけど、鈴原くんの言葉を思い出して気持ちは変わった。


“何かあったとかさ、こっちから話すまで絶対聞かへんしな”

足立くんの真似じゃないけど、話したくなった時にちゃんと聞ける友達でいたい。

そう思うと、自然と気持ちが軽くなった。
ていうか、そもそも私がいつも自分の話ばかりなんだよね。
反省だ。。



「じゃあさ、帰りお茶でも行かへん?」

「えっ!?行く行く!!!」


私の前のめり加減にビックリしたような顔の桜ちゃん。

でも

「あはは!日和可愛すぎ!行こ行こ」

すっごく可愛い笑顔にすぐ変わった。


久々の桜ちゃんとのお茶。
楽しみ過ぎる!!




「前川さん、成田さん」

「安藤さん、どうしたの?」

私の質問に少し間を置いてから

「さっきは…ほんとにありがとう」


わざわざお礼を言ってくれた安藤さん。


「安藤さんがお礼言う事ちゃうよ♪いっぱい準備してくれてほんまにありがとう」

「そうだよ!私たちの方がほんとにありがとうだよ」


「ちょっとー!私らも混ぜてよ!文化祭頑張るー」
「みんなもう投票した!?」

他の女子たちも集まりだした。
みんなで笑い合う放課後。

文化祭、楽しみだな。