苦しんでいた悠を知ってるから。

でも何も出来ない自分が辛かった。


「木曜日、頑張ってよかったね♪」

「…ほんまに」


悠がまたピアノに向かえて、むっちゃ嬉しい。



「じゃ、また連絡するー」
「補習頑張りや」

プツッ


悠に電話してよかった。

なんかモヤモヤしてた気持ちが一気に晴れていく。



「あれ?」

電話中にメッセージを受信していた。


「え!嘘!」


『何してるん?』


加藤からだった。


わわ!!
20分前にきてる!!



カチカチ

『家におるよ。ごめん、電話してた!』

急いで返信。


ブーッ

すると、加藤からの着信が。


「嘘嘘!!電話!?」

スマホを持ちながら独り言連発。

その間もなり続ける電話。


早く出なきゃ。
でも、いきなりの電話で緊張で指が動かない。


ブーッ…

そんな事を考えていたら止まってしまった。


「せっかく電話くれたのに…!!」

何してるんや、私は。

急いでかけ直す。