「まじで!?」

「うん…」

「…そうか」


少しの沈黙が流れる。


「加藤はなんて?」

「それが…絶対振られるんわかってたし怖くなっちゃって…友達としての好きって言い訳しちゃってん」

「あー…ほんまか…」


返答に困るよね。


「ごめんね、急にこんな話して」

「何で謝るねん。大事な話しやしな。俺なんか桜に散々聞いてもらってきたし」


なんかこっちに引っ越してきてから、悠とこんなにちゃんと話すの久しぶりやな。

幼馴染みって実感する。



「加藤の好きな奴、知ってるんよな?」

「うん…。それでも好きになってしまってん」

「そっか。簡単には言えんけど、自分の気持ち我慢すんなよ?」

「えっ…」

なんだか意外な返事が返ってきた。



「加藤や日和に遠慮する事ちゃうし、桜が我慢する事でもないねんから」

「お前の事やから、自分の気持ち言ったら加藤に迷惑かけるとか悩ませるとか考えてそうやしな」


わっ。なんか泣きそう。


「…なんでもお見通しやね」


「ガキん時から一緒やしな」