キーンコーン…
補習がやっと終わった。
2学期は絶対頑張る。
そう誓いたくなる夏。
加藤は17時に終わるって言ってたし、メイク直ししてゆっくりコンビニ向かおう。
16:46。
早めに着いちゃった。
暑いし中で待たせてもらおうかな。
ウィーン
自動ドアが開いて中に入る。
加藤の姿は見えない。
奥で作業でもしてるんかな。
雑誌を見て待つ。
「お客さん、そういう服装が趣味なんですか?」
いきなり背後から聞こえた声。
「ひゃっ!!!」
振り向くと、くくくっと笑っている加藤。
「もう!!ビックリするやんか!!」
「ごめんて。驚くかなぁと思って」
いきなり笑顔の加藤が見れて心臓バクバク。
でもすごい嬉しい。
「あと10分ぐらいで上がりだから待ってて」
「うん!頑張ってね」
なんか…今のやり取りってちょっとカップルっぽくない!!??
なんて、ひとりで盛り上がってプシューッとなってる私。
片思い、俄然満喫中。
「あれ?桜!」
!!
この声は…
「足立…!」
「何してんの?制服って事は補習帰り?」
「…よく知ってんね」
「桜の事ならなんでも♪」
このお調子者の足立。
ひょんな事から1学期の後半あたりから、何かしらちょっかいをかけてくる。
連絡もくる。
悠の友達って言うんが、なんか信じられへんようなノリの軽い奴。
直感でわかる。
コイツは色んな意味で軽いと。
「暇?どっか遊びに行こっか♪」
「行かへん。暇ちゃうし」