「なに!?いきなりどしたん!?」

突然の私の謝罪に驚いている。


そりゃそうだよね。



「私さ…自分の事ばっかだなと思って。今日だってそう。私の話ばかりして聞いてもらって、メイクもしてもらって鈴原くん呼んでもらって…。桜ちゃんの話何も聞けてないし、何も出来てない」


「………」


「本当にごめんね。私《友達》ちゃんとできてないよね」


「うーん…」

ずっと黙っていた桜ちゃんが口を開く。



「《友達をする》って事?日和にとって友達ってなに??」

ドクン

「えっと…」


「あっごめん。聞き方変やったね。怒ってるとかじゃないよ」

「うん…」


「日和、私の事そんなに考えてくれてるって事は《友達》やん。そうやって言ってくれてむっちゃ嬉しかったよ」


桜ちゃんの言葉に涙が出てくる。


「日和の言いたい事はわかってるつもり。自分の話したい事、話すの何も悪い事ちゃうやん!私も話してくれて嬉しいし。恋バナって楽しいやん?」


今までわからなかった《友達》という事を、桜ちゃんと《友達》になれた事で知っていく。



「メイクも楽しかったしねー♪まぁ、私も聞いてほしい話はあるけど」


「え!!聞きたい聞きたい!!」


「足立の事やねんけど…」

「聞く!!今すぐ聞く!!」

「あはは!!今すぐって!!」


知りたいの。

「桜ちゃんの事、知りたいから‼︎」


「…ありがとう。むっちゃ嬉しい。そういう言葉をちゃんと悠にも言うんやで?」


あっ…そうか。


「うん。ありがとう桜ちゃん」




結局私たちは朝の5時まで電話していた。


すごくすごく楽しい時間だった。