「ゴホッ!急に何!?」

「昔から何でも出来てバスケ一筋ですごいなぁって」



じーっと私を見るひなちゃん。


「何言ってんの?」

「え?」


「何もすごくねーし。掃除できねーし、好き嫌い多いし…」



「ぶっ!!!」

ひなちゃんの言葉に思わず吹き出してしまった。



「あはは!ひなちゃんも桜ちゃんみたいな事言うんだね!」


「桜ちゃんって今日も一緒にいた人?」

「そう!」



「……日和さ、学校楽しいか?」


少しの沈黙が流れる。




「楽しいよ!毎日すごく楽しい!!」

今なら胸を張って言える。




「…ならよかった。彼氏は認めねーけど」

「もう!!なんでよー!!」



久しぶりの2人でのご飯。


学校の事をこんなに胸を張って話せるのは何年振りなんだろう。




「なんで付き合う事になったん?」



ドキッ


核心をつく質問。


どうしよう。なんて言おう。



「?」


明らかに戸惑っている私を見て不思議そうな表情。


《フリ》なんて言ったらひなちゃんはどう思うかな。
何か良い理由はないかな。

必死で頭を回転させる。



でも、ひなちゃんに嘘はつきたくない。



「あのね…」