「遅くなってごめんね」

リビングに戻ると、なんだか少しどんより雰囲気?な気がした。



「どうかした?」

私の質問に

「何もないよ!」

ちょっと大きめな声の桜ちゃん。


「そっか」

それならよかった。



「俺、部屋戻るわ」

「うん、ごめんね」




扉を開けて


「見定めさせてもらいますね」


そう言ってひなちゃんはリビングを出て行った。




「見定める?…何を…?」

ひなちゃんの言っている意味がわからない。

てか、誰に言ったんだろう??



「私、何かひなちゃんに見られる事あったかな?」


「日和は何も気にする事ないよ!!」

「そうそう。鈴原が頑張る事だから」


「え!?鈴原くんに言ってたの!?」

一体、どう言う意味!?
ひなちゃん、何を言ってるの!?




「鈴原くん、ひなちゃん何か失礼な事言ったかな!?ごめんね!!」


私のおでこを指でツンッとして

「まーた謝った。弟くん、何もしてねぇし気にすんな」




結局この日はひなちゃんにもこれ以上何も聞けず、あの言葉の意味はわからないままだった。