陽だまりのような穏やかな表情。

 私を心配しているが伝わってくる、悲しく揺らぐ瞳。


 自信過剰な総長様とは違った一面を、目の前にいる私だけにこぼしていて……


 ――かっこいい


 思ったままの言葉が漏れそうになり、私はハッ。


 両手で口を押え

 そのまま両手を頬にずらし

 真っ赤になっているであろう頬を必死に隠す。


 ひゃぁぁぁぁ……

 変なことをつぶやきそうになっちゃった。

 ギャップの落差がありすぎの東条くんに、キュン落ちしそうになっちゃった。


 心臓が苦しいよ。

 不規則にピョンピョコ飛び跳ねてる。


 呼吸や脈だけじゃない。

 私の中に流れるオメガの血ですら、乱れ始めてしまったもよう。