俺のせいでこぼれそうになっている涙は

告白してくれた時とは違う

悲しみに満ちた色をしている


『うん、じゃあ次こそさよなら。いい人、君もみつけてね』


俺の声が震えていたことは君には気づかれていないだろうか


いい人を見つけるのは俺も同じだ


閉じたドアを見つめる


君以上のいい人なんて見つかるかな


スッ

気づいた時には俺の頬に涙が伝っていた

俺が泣いてどうするんだ


そうは思っても次々と溢れる涙は止まることを知らない


涙で滲む視界の中で

もう一度閉じたドアを見つめる


そして一言


『こんな最低な俺を好きでいてくれてありがとう』


涙まじりに呟いた声は

絶対君には届いていない