「その後も,ダニーがずっと私を好きでいてくれたら」
話を聞くに,ベタ惚れしているのはダニーの方。
(1年以上続いているのだもの,それくらい心配ないでしょうね)
「私,ダニーにプロポーズしようと思ってるの。……ふふ,言っちゃった」
私が初めてを貰ったのは聞かなくても分かった。
(ダニーより先に聞いてしまったのは,どこか悪いことをした気分だわ)
けれど,悪くない。
少し開いた瞼を緩めて,私は微笑んだ。
エヴィーの母は別にいるのに,何故だかエヴィーの成長していく姿が我が子のように嬉しい。
「エヴィーからするの?」
「うん。今の時代,それも悪くないでしょう? それに今のままなら,絶対に断られないと思うの」
(それはそうでしょうよ。可愛くて,裏表がない優しい性格で,賢く,強く)
誰よりも美しいエヴィーを前に,その唯一をいらないと言う男など。