一応僅かに残る私の女の部分が,憧れを抱く。
「後2年。私が大学卒業するまでの時間。卒業する頃にね,私とダニーと,それから皆。通学を免除されてる代わりの仕事を終えたら」
皆はきっと,数年前には既に一緒にいた友達のこと。
その子達は通っていると聞いていたから,その全てまで特別処置の権利を許されているとは思わなかったけど。
(単に仲がよくて一緒にいたわけではなかったのね)
その"仕事"に関わるものなのだろう。
きっとそれがなんなのか,エヴィーは私に答えない。
エヴィーは果てしない人好きに見えて,隠し事はそれと分けて突き通せる子だから。
けれど今は,エヴィーにとって些細なことで。
次に紡がれる言葉を,私は待った。
指を編むように恥じらいながらも,繊細に,幸せそうに打ち明ける。