「弟子になりたいってお願いした日,毎日来るって言ったんだもん」



(人間だもの,たまには休んだっていいのに……)



エヴィーはそんなこと,しない。

そんな適当な会話を覚えて,誓いでも守るかのように大事にしている。



「それにいいの,エルさんには聞かれても。寧ろ聞いて欲しいの!」



(どうやら折れるのは私の方みたいね)



エヴィーは私を,師以上に思っていた。



「ええ,なぁにエヴィー。ダニーとのデートがどうしたの?」

「えへへ。昨日,初めてダニーに魔法の勝負で負けたの。遠くの燃えにくい物体を先に燃やし尽くした方が勝ちだったんだけど。私の火力が足りなくて」



(敗けた? エヴィーが?)